「No.1広告」の落とし穴 ― 信頼は実績より、誠実さに宿る
- michio kobayashi
- 7月9日
- 読了時間: 2分
更新日:7月10日

少し前にも触れましたが、Instagramを中心に美容業界の集客広告は一段と増えました。フォロワー数が数千を超えるアカウントも珍しくありません。広告表現もますます多様化し、「日本一」「売上No.1」といった文言を目にする機会も増えました。
でも、注意が必要です。
【“No.1”は誰が決めたのか?】
実のところ、こうした「No.1」表現の多くには根拠が存在しません。明確なデータや第三者の認定もなく、ただのキャッチコピーとして使われているケースがほとんどです。
厳しい見かたかもしれませんが、景品表示法違反に該当します。
「少しくらい大げさでも広告だから…」そんな軽い気持ちが、あとで問題を引き起こすリスクになるのです。
【信じたお客様はどう感じるのか?】
たとえば「日本一の実績がある」と信じて来店されたお客様がいたとします。もし後にそれが根拠のない表現だったと知ったら?
返金を求められる
SNSなどで不信感を発信される
「だまされた」と思われる
結果として、築いてきた信頼が一瞬で崩れる可能性があります。
【モラルが鈍ると、誠実さも失われる】
もちろん、実力があり、お客様の評価も高い方は多くいらっしゃいます。問題は「事実でないことを、当たり前のようにうたう」その姿勢です。
それが日々の判断や人への接し方ににじみ出てくる。「稼ぎたい」という気持ちは悪ではありません。しかし、誠実性を犠牲にした成功は、持続しません。
広告の責任は発信者本人だけでなく、サロン全体にも及びます。オーナーや責任者が黙認していれば、その姿勢自体が“お店の文化”として見られるのです。
【信頼を積み上げるということ】
私たちが本当に伝えたいのは、「売上=信頼の積み上げ」だということです。
一時的な集客のために事実を歪める
誇大な表現で期待値を操作する
こういったやり方では、継続的な信頼関係は築けません。
売上とは、「より多くのお客様の信頼を得る」ことの積み重ねでしかありません。
【誠実な集客が、結果的に選ばれる】
広告はできれば使った方が良いのですが、現実との整合性を持ったメッセージが最終的に残ります。大切なのは、ただ稼ぐのではなく、多くのお客様に喜んでいただいて稼ぐことです。
目先の数字に流されず、“誠実なスタンス”を選び続けることが、結果的に最も効率的な集客になるのです。



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