「老けるサロン」と「育つサロン」の分かれ道
- michio kobayashi
- 10月6日
- 読了時間: 3分

美容室業界には、大きく2つのタイプがあります。一つは、地域密着型の小規模サロン。もう一つは、複数店舗を展開するチェーン型のサロン。
どちらが優れているという話ではありません。しかし、それぞれが直面する課題と、持つべき経営戦略は大きく異なります。
小規模サロンが直面する「変われる時間」との戦い
小規模サロンにとって避けられないのが、「集客力の変化」です。
どれほど熱心に努力しても、オーナーや施術者の年齢が上がるとともに、新しいお客様を惹きつける力が弱まっていく。これは、避けようのない現実です。
その一方で、固定客は増え、一定の安定感が生まれますが、新陳代謝が起こらなければ、サロン全体が“老化”していくのです。
「売上の一時的な成長」には罠がある
集客支援や広告施策に力を入れれば、一時的に売上を伸ばすことは可能です。これは、マーケティングの力によって起こせる成果です。
しかし、本質的な課題は「それを継続できるかどうか」にあります。
つまり、今日の集客が来年も続くのか?新しいお客様が、5年後も通い続けてくれるのか?そこに対応する仕組みを持っていなければ、売上はやがて“揺り戻し”を迎えます。
離職はリスクか?それともチャンスか?
チェーン店に目を向けてみると、「離職」が大きな問題として捉えられています。常に求人を出し、教育にコストをかけ、定着率を上げることが経営課題になっています。
でも、考えてみてください。10年、20年とスタッフが同じメンバーで固定化されたサロンは、果たして変化に対応できているでしょうか?
これは小規模サロンにも言えることです。
スタッフの定着は安定感を生む一方で、“変化の停滞”を引き起こす可能性もあるのです。
“入れ替え”こそが、経営にプラスをもたらす
いずれのサロン形態においても、ある程度の人の入れ替えは、むしろ経営にプラスに働きます。
それは、新しい人材が入ることで、
新しいお客様を呼び込む感性が更新され
サロンの雰囲気や打ち出しがリフレッシュされ
内部の緊張感と活気が維持される
といった効果が得られるからです。
長く続くサロンに共通する「独立を後押しする仕組み」
そしてここが、もっとも本質的な論点です。
変化を拒むサロンは老化する。変化を受け入れるサロンは進化する。
その差を生むのが、「独立を後押しする仕組みを持っているかどうか」です。
独立を目指すスタッフを受け止め、応援できるか
送り出す体制があり、また新たな人材を迎える準備があるか
自分がかつて独立したように、次の世代の挑戦を支援できるか
そうした姿勢を持つサロンこそが、自然な新陳代謝を繰り返し、やがて“老舗”として生き残っていくのです。
まとめ:長く愛されるサロンに必要なのは、“変化する文化”
時代は変わります。顧客の価値観も、働くスタッフの志向も変わります。
そんな中で、「今いるメンバーで何とかやっていく」ではなく、「入れ替わることを前提に、変化する文化を育てていく」ことが求められているのです。
それができるサロンこそ、小さくても強く、長く生き残る。
私たちは目の前の集客だけでなく、中長期的な視野に立ったサポートもしています。
いつでもご相談をお待ちしています。



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